milestone sound library #008 〜Golden Era of Hip Hop(ヒップホップ黄金期)〜
2023/08/27 UP | POSTED BY milestone
皆さんこんにちは。ブラックミュージック愛聴家の西岡です(笑)。このブログを読んで頂いている方は既にご存知かと思いますが、今年に入ってからSpotify (音楽のストリーミングサービス)にて
milestoneが毎月コンセプトを決めてプレイリストを作成しています。「milestone sound library」気になる方はコチラから👈
ありがたい事にmilestoneを知っていて、かつ音楽好きなフォロワーさんが171名も居てます。これは本当に有り難い事です。だからこそ自分の知っている音楽をリスナーの皆さんと共有したいと、いわばDJのような気持ちで毎月楽曲をセレクトしています。今回が早いものでvol.8 コンセプトはズバリ“HIP HOP”。
ココからはなぜヒップホップなのか?
私事ですが1995年3月、高校を卒業して直ぐにアメリカ西海岸にある小さな街、San Luis Obispo (サンルイスオビスポ)に単身渡米していました。当時はLINEやInstagramも無い時代。語学も大して出来るわけでもなく、ただHIP HOPが大好きだった自分は100枚ほど収納できるCDブックを持って、大学の寮に入りました。寮生と言葉が通じる訳でなく、ヒップホップが唯一の共通言語として仲間を増やしていきました。
レコード屋に通うようになり、そこで働いていた黒人のKhalil(カリル)と意気投合し遊ぶようになった。同じ趣味を持つもの同士、“ヒップホップ”がキーワードでサンプラーとシーケンサーが組み込まれたAKAI社の名器『MPC2000』というドラムマシンの使い方やスタジオのミックスダウン作業まで色々と教えてくれた。ちなみに僕が音楽をする時はSHUNAMI(シュナミ)という名前で活動しているのだが、この名前を名付けれてくれたのもKhalilだった。そして自分名義のアルバムAllianceのミックスとマスタリングまでしてくれた盟友。
修波スタジオにてアルバム「Alliance」マスタリング完了後の記念の一枚
そして白人が多いサンルイスオビスポに別の黒人、Joshua(ジョシュア)と出会うことに。KhalilとJoshuaはMoonrocksというユニットを組み、二人は僕の師匠となる。語学学校で語学を取得し、短期大学を卒業し、4年制のカリフォルニア州立大学サンフランシスコ校へ編入すべく、ベイブリッジを渡ったオークランドという街に引っ越すことに。この街を選んだ理由は紛れもなく、師匠である二人が既にこの街に住んでいたから。また、オークランドはサンルイスオビスポと違い、黒人やアジア人も多く自分にとっては住みやすい街であった。
師匠のJoshuaがのちにカリフォルニアアンダーグランドの雄、「LIVING LEGENDS」のDJとしてメンバーに加わった事により、本場のヒッポホップを生で体感することが多くなり、そして身近になった。正真正銘、アンダーグランドのパイオニア達はバーグレーのテレグラフアヴェニューで、自主制作のカセットテープを5ドルで販売するスタイルは、とても刺激的で新鮮だった。そこでたくさんのアーティストを知るようになり、イベントなどにも行くようになった。
左から右:my man K-ONE, LUCKY I AM PSC, SUNSPOT JONZ, SHUNAMI at Telegraph Ave, Jan. 1998
90年代の西海岸のアンダーグランドヒップホップはとにかく熱かった。当時を知る人ならプレイリスト中盤からのメドレーはたまらないだろう。笑
自分にとってヒップホップはコミュニケーションツールであり、そして大袈裟かもしれないが、生き甲斐でもある。今でも最新のヒップホップに👂を傾けるが、やはり90年代のヒップホップが一番好き。サンプリング(JazzやSoulを元ネタにループやチョップして組み立てる手法)で作る曲は自然と首が縦に揺れる。気がつけばリズムに乗ってる、それが自分なりのヒップホップの定義かもしれない。
2023年8月11日はヒッポホップ生誕50年祭。極上の50曲を選んでみた。milestone sound library #008はそんな90年代を中心にしたヒップホップに仕上がった。是非とも首を揺らし、リズムに合わせ体を揺らし聞いてもらいたい。