第23回:おしえて!マイルスト~ン「新しい”S”って何?」
2024/11/21 UP | POSTED BY milestone
この連載は、milestoneのアイテムを作ってきた二人(西岡&吉田)の話を(#水曜ぶどう坂練 を一緒に走っている)ライターの萩原が聴いて、深堀りしていく架空のポッドキャスト番組です。
西岡(以下、西):皆さん、こんばんは、milestoneの西岡でございます。もう年の瀬ですよ。
吉田(以下、吉):ちょっと早くないですか?
西:収録してるのは10月下旬ですけど、配信は11月15日くらいの予定やから。
萩原(以下、萩):配信日、また早まってる(笑)
西:今日は11月に新製品が一つございまして。MSSってご存知ですかね?milestoneの製品には、全てMSホニャララって品番が付くんです。ヘッドランプは「MS-」にアルファベットが付いて、MS-A1からはじまって最新モデルがMS-K1ですけど。例えば、帽子なら?
萩:BOUSHI(ぼうし)だからB?
西:はい、不正解。我々は海外にも展開してますので、CAP(キャップ)で「MSC-」です。
吉:ちなみに、MSっていうのはガンダムでいうところの、モビル・スーツですかね?
西:はい、不正解。milestoneです。そうやってアルファベットを振って商品群を作ってるんです。Tシャツは「MST-」です。じゃあ、オニオン・フーディは?
萩:OH?
西:はい、不正解。ランニング・フーディなので「MSRH-」
萩:むずかし~(笑)
西:今日お話したいのは「MSS-」です。もうわかるでしょ?
萩:シャツ?
西:ではなく?
吉:いよいよ、シューズ?
西:もしシューズが出る時には、ランニングシューズやから「MSRS-」かな。
吉:それだとランニングショーツと被りますね。
西:じゃあトレランシューズとも区別したいから、ロードランニングシューズで「MSRRS-」かな(笑)
萩:どんどん長くなって、ますます混乱しそう(笑)
西:イニシャルトークはこれくらいにして(笑)正解は靴下。ソックスです。MSS-001から003までアップデートしてきましたが、このたび新しいソックスが出ます
最初のソックス001はカラーリングにもこだわりました。つま先と踵をコーデュラナイロンにして強化したのが002。
さらに足袋型にして003。足袋型はサンダルも履けるしご好評頂いてます。
萩:003はカラーバリエーションが増えましたよね。
西:今回の004では、素材をメリノウールに変えてます。しかも丈を少し長くしてます。今までくるぶしから10センチがゴールデンサイズだと申しておりましたが、アレンジを加えて、素材と全体的なフォルムも見直してます。
吉:一般的にウールのソックスを使用するのは、トレッキングやハイキングのシーンだと思うんです。そうなると、ランニングほど高負荷が掛からないので、編みが緩いというか、ふわっとしたものをイメージされると思います。けど僕らはウールでありながらランニングでも使えて、ファストパッキングやしっかり歩いたり走ったりする山行でも使えるものが作りたかったんです。
萩:ハイキング用のソックスって分厚くてクッション性が高いイメージですね。
吉:なので、これまでのMSS-001から003までのものをウールにしたようなフィット感も高いもので工場さんにお願いしました。そしたら最初は、糸の太さが現行のポリエステルナイロンの糸よりもウ―ルの方が太いので、現行の機械では無理だということになりました。太いウールを編むときの編み機でやりますってことだったんですけど、上がってきたらいわゆるハイキング用のソックスでした。
萩:イメージのズレがあったんですね。
吉:これは思ってたのと違いますと。もっと細い糸でお願いしたら、極細のメリノウールの糸を見つけてきてくれました。これなら現行の編み機に通せますということでやってもらったんです。なのでフィット感は限りなく現行のものに近い、でもウール。ポリエステルを何日も履き続けるとなると臭いが気になるけど、ウールは消臭効果もあるので、臭いも大丈夫ではないかと思ってます。
萩:これまでも使ってたので、ウールでのフィット感は是非試してみたいです。
吉:形は足袋型にして、つま先と踵に関してはこちらもコーデュラナイロンを使用して強度を保ってます。
西:良いとこ取りをしてるよね。寒い冬にはマスト。デザインもよく見るとこれまでと違うんですよ。
萩:山の景色になっているという話は、おし!マイ第5回「車窓から見えるもの」 (前編)で紹介してもらってましたよね。後編はコチラ
西:今回は山のかたちも少し変えているし、外側に入っているロゴマークも三角にしてます。三角ロゴと言えば、『daybreakシーズ』のキーホルダーを連想されると思うんですけど、ハイクでもバイクでも使えますよという印になってます。色目は2色になります。この色名は吉田さんに解説してもらいましょう。こっちのグレーの方が?
吉:スレートグレーですね。茶色がマディブラウンです。
萩:マディは泥ですよね。スレートってどういう意味ですか?
吉:スレートとは粘板岩の薄板のことで屋根天井等に用いる、らしいです。スレートグレーは青味掛った暗い灰色のこと、らしいです。勉強になりますね。知ってはりました?
西:当たり前じゃないですか。何を言っているんだね。
吉:流石やな(笑)
西:これまでのMSSシリーズよりも丈は約5センチほど長いんですけれども、その辺りもお近くのmilestone取扱店舗で手に取ってチェックしていただければと思います。
萩:なぜ丈を伸ばしたんでしょうか? 防寒のため?
吉:そうですよね。ソックスにおいて、今までmilestoneはずっとくるぶしから10センチがゴールデンサイズだと言い続けていたのに、何故いきなり5センチ足したのか。これにはちゃんと理由があります。ハイキングやトレッキングの場合、ミッドカットのシューズを履かれる方もいらっしゃるんです。その場合を想定して長くしています。
萩:なるほど。
吉:ちなみにウールなので、強度の面で摩擦に対して大丈夫かなと心配な方もいるかと思うんです。
萩:ウールは擦れに弱いイメージがありますね。
吉:自分はこれで製品いきますっていう段階のサンプルを、最終的に破れるまで履き倒しました。それを踏まえて、摩擦の起こる踵の上あたりと足裏部分に関しては、すごく負荷が掛かるので編み方を変えてました。クッションを効かせようとするとどうしても甘く編むことになるんですけど、ウールのこの糸でクッションは充分効いてるから、甘く編むんじゃなくてしっかり編んでフラットにすることによって、強度を出しました。編み方も結構こだわってます。きっとロングハイクでも使ってもらえるんじゃないかなと思ってます。誰かロングトレイルで試してもらいたいですね。
西:寒い冬に自転車に乗ってもらうときも温かいから、ぜひ。
萩:ところでコチラの気になるお値段は?
吉:ズバリ3,600円(税別)になります。
西:現在、工場では編工程が終わり、ロゴの刺繍工程に入っておりますので、発売は12月初旬を予定しています。
吉:じゃあ、今日はこの辺で。
西:ちょっと待ったあ~!
吉:はい、どうぞ。
西:今月は11月24日の日曜日が、月に一度の週末営業日です。勤労感謝の日の翌日ですけど働きます。今回は奈良県吉野から「新鮮しいたけ おかもと」に即売会をしていただけるということで、しいたけ屋さんのせがれ、岡本隆志、またの名を「しいたけ太郎」が来てくれます。当日はその場で食べて頂ける焼きしいたけも準備してもらいます。ちなみに食べたことありますか。岡本君のしいたけ?
萩:BAMBI100のアフターパーティBBQの時、食べましたよね!美味しかったです。スーパーで売ってる菌床しいたけと原木しいたけは食感も全然違いますよね。
西:あれは美味しかったよね。生産者の顔が見えるって親近感がわくし、安心して食べられますよね。そんなしいたけは、実は我々milestoneのカタログに何度も出てくれてます。もちろん今年も。
吉:去年のカタログの表紙になった人ですから。milestone TERADACHOの一階にあるDJブースにも大きな写真がありますよね。
西:公私ともに仲良くしてくれているかわいい弟ですよ。
吉:すごいことするのに、大失敗もするからめっちゃかわいいですよね(笑)日本アルプス大縦走の最終選考も合格して抽選まで行くくらいの走力や山力もあるのに、信越五岳100マイルで最初飛ばしすぎてDNFしたり。比叡山50マイルも完走してますけど、初めて挑戦した時は途中で三角座りしてましたから。
西:そういうお茶目なとこあるよね。せっかくなら販売だけじゃなくて、トークショーもして欲しいよね。アルプス大縦走に向けて何を準備をして、何処でどんなトレーニングをしていたのか
吉:突然ですけど、岡本君と電話がつながってます。
(通話開始)
吉:もしもし?
岡本(以下、岡):もしもし、こんばんは!
吉:今、こっち収録中なんやけど、ちょっとええかな?
岡:え? もしかして「おしえて!マイルスト~ン」ですか?
吉:そやねん。突然、ごめんな。ところでさ、今度、寺田町に来てもらうやんか、その時に、おかもっちゃんがアルプス大縦走に挑戦した話をしてもらえへんかなと思って。トークライブって形で。
岡:僕、レースに出てないですけど(笑)良いんですか?
吉:なんでアルプス大縦走を走りたいと思ったのか、出ようと思ってどんな練習をしたのか、経緯を聞きたいと思って。土井ちゃんはトップアスリートで雲の上の存在やから参考にならんけど、庶民派ランナーのおかもっちゃんが、どうやって最終の抽選に残るところまでいけたのかっていう辺りを教えて欲しいねん。
岡:わかりました! やりましょうか。
西:それでさ、そもそもどこで出会ったんやっけ? milestoneとしいたけ屋さんの接点を紐解いておきたいなと思って。
岡:milestoneとの関わりといえば、大峯奥駆道へ行った西岡さんのブログを読んだのが最初でした。僕も奥駆道を行こうと思ってチェックしてたんですよ。あのブログを見てこんな人達がおるんやと思って。(奈良のショップ)ヨセミテの豊田さんに訊いたら「知ってるよ。水曜ぶどう坂練へ一回行ってみたらええねん」って教えてもらったんです。そんな流れですね。
吉:そうやったね。わざわざ吉野から来てくれて、ぶどう坂を一緒に走ったよね。その後もたまに来てくれて。あとは、当日いろいろ聞かせてもらおうかな。ありがとうね。
岡:こちらこそ、宜しくお願いします。
(通話終了)
西:良かったね。しいたけを買いに来たついでに、話聞いて帰ろうかなぐらいの感じで来てもらえたらいいかなと思います。16時から小一時間くらい(無料)ですかね。
吉:自分もチャレンジしてみたいという方の参考になるんちゃうかなと思います。
西:いやあ、やっぱりトレイルランニングって素晴らしいですね。それではまた。
西・吉・萩:さよなら、さよなら、さよなら。
今回は、新しいソックスと週末イベントにてついて教えてもらいました。急に寒くなってきたのでウール素材には期待大です。カラーは今までにない色で、色合わせの選択肢がさらに広がるのも嬉しい限りです。
吉野で育ち、都会へ出たものの、地元へ帰って稼業を継いだ「しいたけ太郎」は、トレイルランニングに目覚めて大きな目標のために走り始めました。トレーニングも仕事場も山のそば。常に山と共にある暮らし。milestone TERADACHOで行ってきたトークイベントは、休日アクティビティとして、長期の旅として、さらに人生を掛けたプロジェクトとして、山や自然とのつながりは、より深く濃くなっているように感じます。
さて、今週末はどんな話が聞けるのか。お楽しみに。
文・構成/萩原 健