第6回:おしえて!マイルスト〜ン『地図になったmilestone』後編
2023/06/29 UP | POSTED BY milestone
47年間の集大成
Y:一階には冷蔵庫も置きますよね。milestone TERADACHOでは、なんと、ビールを販売します。
N:ほんま願ったり叶ったりなんやけど、凄いご縁とタイミングで、地ビールのパイオニア、あの“箕面ビール”さんに別注をやって貰える事になって。あまり、そんなんやってはらへん会社さんやけど、一緒に音楽やってる友達のGEBO君が寝屋川で『ADO』っていうタコス屋さんをやってて。そこから箕面ビールの社長さんを紹介してもらって。コンセプトストアの話をしたら“是非協力する!”って二つ返事で、トントン拍子に話が進んだんよ。*ちなみに7月1日(土)のグランドオープンの日には、タコスのケータリングをお願いもしてるからmilestone CRAFT BEERと一緒に超絶美味しいタコスを絶対に食べて欲しい。
そのコラボビールのラベルデザインは、BAMBI100のロゴをデザインしてくれた友達のアメリカ人、トム・マックスウェルっていうデザイナーに描き下ろしてもらってる。ラベルの通りビールは2種類。酒販免許も取得済みで準備バッチリやわ
H:クラフトビール!(歓喜)楽しみです。
N:カウンターがあるから、やっぱりコーヒーも飲みたいやん。寺田町に「コーヒーマーケット」っていう焙煎やってる珈琲屋さんがあって。milestone立ち上げた9年前にも、ドリップコーヒーを作ってて。それを復活させて今回もオリジナルブレンドを作ったので販売させてもらいます。
Y:あと、試着室のカーテンを鞄の「マスターピース」さんの工房にあつらえに行ってきたんすよ。前にコラボしてたつながりもあるし、工房がご近所なんで。生地はバリスティックナイロンを採用させてもらいました。
H:軍モノで使われるめっちゃ丈夫なやつですね。
N:マスターピースのデザイナーN氏とは10年来の付き合いなわけよね。色んな人の繋がりで、こういうお仕事をお願いできたのもよかったなと。
Y:アウトドアブランドらしく、カラビナで固定して、止めるところがハーケンになってます。
N:K君がどうしても上にレールがあって、シャーってやるのが嫌やっていうから。
Y:カーテンだけで5時間以上打ち合わせしましたよね、ずっと決まらなくて。施工してくれる工務店さんは「もうこれでいいんちゃいます」ってなるけど、デザイナーのK君だけが「こんだけこだわってるのに、そこでそんな生活感を出すの台無しですわ」みたいな。
でも、ちょっとうまいこと説明できないんですけど、建物のラインへのこだわりはプロの仕事だなと。視覚の統一感というか、階段の端と奥のカウンターのラインとがびっちり合ってたり。なんとなく気持ちいい空間になってるんですよね。
N:1階の壁面カウンターは、中から外に突き抜けてて、1メーターぐらい空中に浮いてるねん。普通は20センチ厚のコンクリートがドーンと1メーターも出てたら、絶対重いから机の脚が要るんやけど、それは無しにしてくれ言うて、なかなか施工泣かせで。デザイン性に富んだ建物になっていると思う。
Y:電気屋さんもこんなんやったことないから、毎日がチャレンジやいうて。デザイナーさんが指定してくるライトとか、ぶっとんでるわって。「励みになるねえ」て言うてるんですけどね(笑)
N:K君は国内外の良いモノを沢山見てるから、選ぶモノも逸品が多い。だから予算枠との擦り合わせは大変で、オーバーしてるところもあるけど、一生に一回しかないから、行くしかないわ!と思って、突っ走ったところは、随所にある(笑)
Y:1階の奥の壁面が一面、標高グラフの入った「のれん」なんですけど、照明を付けるとだいぶかっこいいです。
N:暖簾屋さんも色々あたったけど、染めのグラデーションにこだわって。ココはほんまに良いのん作ってくれたと思う。
ランプシェードも、滋賀県の作家さんのところ行って、工房を見させてもらって、こういう人が作って、こういう人が買うんやってお互いに話をして、そこで買わしてもらうわけよね。だからネットでポチッとするのとは訳が違って、プロダクトに対しての気持ちや温もりを感じる。スピーカーも同じなんやけど、奈良のすごく良いスピーカーを今回使ってて、自分で足運んで、実際にそのスピーカーで好みの音楽を聴いてチョイスさせてもらった。音楽はね、ちょっとこだわりがあるんで(笑)
Y:エントランスを入った左の壁面に、等高線が立体的に表現されてて「LIGHTING YOUR WAY」って手描きで入ってるんですよ。
N:描いてくれたのは、僕が音楽をやってた時にCDジャケットのデザインをやってくれたCOVER君にお願いしたんよ。実はK君も別の作品のデザインをやってくれてて。作風は違えど当時からみんなセンスあったなと。だからこそ今回も当時の仲間にお願いをした。みんな今でも本気やからね。
Y:西岡”SHUNAMI”修平の集大成が散りばめられてるよね。47年間の人生が。
H:もしかすると西岡さんの人生以上に残るものですもんね。
N:ホンマやで。カウンターの後ろに掛けているパネルは自分が撮った写真で、@shiitaketaro(岡本隆志氏)がモデルになってくれた。今年(2023年)のカタログの表紙になっている一枚。今後もこの額には、毎年選ばれるカタログの表紙の写真を飾ろうかと思ってる。そのコンセプトも良いなと思って。
N:こんな建物を建てれるということは、自分はめちゃくちゃ恵まれた環境にいると思う。だからこそ、こだわったし、デザイナーともいろいろ意見がぶつかったところとかもあったけど、最終的には良いのができたんじゃないかなと。
7月1日(土)グランドオープン
H:今後、ランニングイベントみたいなことは何か考えてるんですか?
Y:まだ全然内容は白紙なんですけど、「寺田町ジョギングクラブ」を発足しようと考えてます。この界隈の方が仕事上がりにちょっと走って、最後によかったらビールを1本くらい飲んで帰ってくれるぐらいの。
H:あくまでジョギングなんですね。
Y:ランニングクラブにするとどうしてもガチ寄りになってしまうから。お喋りしながら、ゆるくジャージやパジャマで来るくらいで(笑)
N:営業日は、火・水・木・金の予定です。あと土日祝日は月イチのみ開けます。
7月1日(土)の午前11時がグランドオープン、そして翌日の7月2日(日)も午前11時からオープンになります(1日は19時まで、2日は17時まで営業)。
Y:ここだけの話ですけど、各日先着100名様にお土産も用意してます。*milestone TERADACHOのLINEでお友達になってくれた方にプレゼントさせてもらいます。
N:ホンマに良いものができたから、関わってくれている人や普段から一緒に遊んでいる仲間たち、もちろん、はじめましての方も、一人でも多く来てもらいたいなって思ってます。「milestone TERADACHO」でお会いできるのを楽しみにお待ちしています。
ついに、ブランドとしてのmilestoneが、実際に地図の中の 標(しるし)になります。しかも外壁の色はストーングレーとのことです。数々のこだわりポイントを確かめに、ビールを飲みに行くのが楽しみです。スマホのキャッシュレス決済機能は、お忘れなく。
ちなみに「ヘップ」とは、映画「ローマの休日」の中でオードリー・ヘップバーンが履いていたサンダルに由来するらしいです。是非、寺田町で(心の)休日を。
文・構成/萩原 健