第12回:おしえて!マイルスト〜ン「雲をカタチに」後編
2023/12/24 UP | POSTED BY milestone
・様々なシーンで
吉:オニオンフーディの中に着るって考えるとポケットいらんでしょって西岡さんにだいぶ言うてたけど、室内ならこれでジャケットとして着るし、走る以外でも使えることを考えたら有って良かったなって今では思ってます。もう納品されてから毎日着てません?
西:着てる。着心地めっちゃええもん。ぬくいし(笑)
吉:週末に久しぶりに自転車乗ってきたんです。グラベルバイクやけど、これはマウンテンバイクで行くべきやなっていうどえらい道やったんですけど、それでもずっと着てはりましたよね。
西:バイクでフィールドテストをね。ランはもちろんなんやけど、それ以外でも実際使ってみたらどうかなって。実際めちゃくちゃ良かった。
吉:チャリで30キロ、800mくらい登ったんですけど。
西:全く脱ぐことなしで。いろんなアクティビティで使って欲しいなと思う。
吉:試してもらいたい使い方で、行動中は裸に着ることは僕以外あまりないと思うんですけど(笑)縦走ファストパッキングで寝るときは、裸にクラウドフーディを直接着た上に、昼間行動中に着てたTシャツを着て寝袋で寝てみて欲しいです。そしたら汗でべちょべちょに濡れていたTシャツが、翌朝には乾いてます。
萩:へぇー!
吉:乾いてるのでもう一回着れます。気化熱がずっと出てるので、乾燥機に入れてるような感じになります。
萩:走る時には、下に何を着るのが良いんですかね?
吉:この時期は、Daybreak Merino Tシャツですかね。ポリエステルが体にくっついてたら、せっかくアクティブインサレーション着てても、汗冷えしそうなんで。
萩:メリノが吸った汗をアルファがさらに吸って外に出してくれる感じですかね。
吉:裸もオススメですけど、風にめっちゃ弱い。
萩:保水しないメッシュ系のアンダーも良さそうですよね。
吉:ですね。接触して冷えを感じないものが良いと思います。
西:そして今回のクラウドフーディは2色展開なんですよ。
吉:完全オリジナルで。黒もオリジナルです。
西:グリーンはなんとも言えんグリーンやから。
吉:ポーラテックの本国では、milestone 「グレー」って認識されてました(笑)
西:色の名前はいつも悩むんやけど、クジャクのグリーンでPeacock Greenです。ピーコックが先に決まって。
吉:じゃあ「鳥シリーズ」にしましょかって、カラスの黒でCrow Black。
西:もし反応良くて形が受け入れられたのなら、また来シーズンに色が増えていく可能性はあるかな。
吉:ひとつ教えてもらいたいんですけど、いろんな雑誌やメディアで紹介されるとき、インサレーションとかインシュレーションとか書いてあるんです。「insulation」は正しい読み方はどっちなんですかね?帰国子女の方に訊いてみたいんですけど。
西:これはね、どういう発音をするかっていうと、ちょっと立ってみて。(吉田が立ち上がり、西岡が吉田のお腹に拳を当てると、思わず声が漏れる)
吉:「ə」(発音記号)! これ?!
西:だから、イン「サ」レーションかな。アメリカ英語では。
吉:今のくだり要る?(笑)
萩:文字で伝わるかな~(苦笑)
・行く年来る年
西:これからも新しいもの作り出していって、ヘッドランプメーカーやのにアパレルもめちゃめちゃ本気やんっ!て思ってもらえるものを今後も展開したいな。来年新たなものも企画してるので、楽しみにしてもらえたら。
吉:今年は新しいもの、色んなもん出しましたね。
萩:月イチが追いつかないくらい、知らない間に新商品が。
西:マルチコンテナなんかもね。両サイドに入れれてめちゃくちゃ便利。
吉:影のヒット作ですね。
西:大きい方のLサイズにはシューズも入れれるし、
吉:小さい方のMサイズにはウェアなど使用前後で使い分けができる。
アームカバーもすぐ無くなって追加生産中で。*現在在庫あり
萩:無くなったの聞いて欲しくなりました(笑)
吉:今年はヘッドランプメーカーとして、『MS-G3』、『MS-G4』というハイクも使える新しいモデルも出せたし、
『MS-J1』ハンドライトも出したし。
アパレルの新しいチャレンジも出来たし、そういう意味では良かったですよね。
西:足袋型ソックスも出たしね。コラボシューズも。
吉:靴まで出して。
西:お店ができたのはほんまに良かった。自分達が企画したものが、実際にユーザーさんが使ってどうやったか報告してくれたり、話に来てくれる場ができて、会いに来てくれる、集まれる場所ができたのはほんま良かった。
毎月第3木曜日に開催している『寺田町ジョギングクラブ:TJC』含め、
走り終わったらみんなでビール飲んで。会話に花が咲く。
月に一度の週末営業日を利用しイベント開催としてオープンしたり。
吉:今年は新しいアイテム、店舗という販路、イベントと新しい試みをして幅をぐっと広げたと思うんです。それはやりつつ基本に立ち返って、milestoneが始まった時、専門店さんが「こんな日本のヘッドランプメーカーあるで」って最初に広めてくれたと思うんです。来年は、もう一回専門店さんに僕らの熱をしっかり伝えるっていうのをやりたいなって思ってます。ヘッドランプについては西岡さんがプロ中のプロなので、僕はユーザー目線でしか関わってなかったんですけど、もう少しそこにも深くやっていきたいなと思ってます。milestoneの幹の部分を太くしていきたいなと思ってます。
萩:そういえば、来年はmilestoneにとって?
西:そう、10周年なんです。おかげさまで何とか10年迎えられるなんてあの日、思ってもなかったし。ブランド立ち上げたい言うたら、兄である社長には、2年で結果出せと言われて。死に物狂いで一生懸命いろんなお店に営業行って、皆さんがmilestoneの良さやこだわりを捉えてくれて、専門店さん含めその先のユーザーさんが受け入れてくれて。苦しい時ももちろんあったけど、諦めんとやり続けて良かったなと思う。自分自身がトレイルランニングの世界に入って、プレーヤーの思いを自分でも感じられるようになったのは、いちばん大きかったと思う。
吉:100マイルも走ったし。
西:今年走れたし。やってないと説得力がないというか、それが全てではないけど少なからず、その気持ちになれたっていうのが大きな収穫やと思う。
吉:来年はアクティビティの方もゴリゴリと。
西:20キロくらいをメインに(笑)
吉:信越のマイルに出ますがな(笑)
西:来年のメインは、信越五岳トレイルランニングレースの100マイルですね。春には阿蘇ボルケーノトレイル100にも出店&出走します。いろいろ自分に課題を与えながら。
吉:そしてOMMも。萩さんも出るって?
西:ライバルやね(笑)
萩:ですね。地図読みの練習せんと。
西:そうやって遊びと仕事と絡めながら、仕事とは捉えず楽しくやれたら。そういう業界やからね。2024年も明るい未来を照らしていきたいと思ってますので。
来年もひとつ宜しくお願い致します。
今月は、いよいよ寒くなってきたこの時期に必要になる、保温性と通気性を兼ね備えた行動着 Cloud Hoodyについておしえてもらいました。動き出しさえすれば、と分かっていながらも、一歩外に出るのが億劫になりがちですよね。そんな時に、ほわっと温かいアクティブ・インサレーションは心強いです。マラソントレーニングに雪山に、活躍の機会は多そうです。
今年一年12回、どのアイテムにも奥深いストーリーがありました。それは人との出会いや偶然のきっかけから、まるで雲のようにふわふわとカタチのないものが、次第に商品というカタチになっていく過程でもありました。次はどんなものが生まれ、どんな話が聴けるのか楽しみでしかありません。
ではまた来年も、ご愛読宜しくお願い致します。
文・構成/萩原 健