第2回:おしえて!マイルスト~ン「同じ頭につけるもの」(前編)

2023/02/22 UP | POSTED BY milestone

前回のヘッドランプのお話はいかがだったでしょうか?電球色のデメリットって言ってしまって良かったんですかね(笑)でも、それにまさるメリットがある、ということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

さてさて、今回は帽子について。西岡氏はたまに帽子屋さんっていじられたりしてますけど(笑)あ、決してわたくしではございませんよ(真顔)。それくらいかぶってる人を見かけるということなのですが。ではさっそく、人気の秘密を深掘りしていきましょう。

 

はじまりはコラボ


西岡(以下N):吉田君は、結構いじってくれてたよね(笑)

吉田(以下Y):いじってないです!うそです。いじってました(笑)

N:もともと、なんで帽子はじめたかっていうと。MSC-001がこれやったんよ。

Y:まさかのハット!

N:これを今でも愛用してくれてるのが、Six Moon Designのスティーブ。2個買いしてくれた(笑)今でもかぶってくれて。めっちゃ気に入ってるみたいで、本人画像を検索したらだいたいかぶってる。スタートはこれだったんよ。001っていうくらいやから。

Y:品番は001からスタートしてるんですよね。

N:実は、clef(クレ)さんというのが、うちの帽子を作ってくれている大阪の帽子メーカーさん。だから、基本的にうちの帽子はclefさんのかたちに、カラーだったり素材だったりをmilestone仕様にして作ってもらってる。このMSC-001というのはclefさんとのダブルネーム。

Y:clefさんのタグもついてますね。

N:最初はコラボからで。ハットのフロントに、うちのヘッドランプを挿し込んでひっかける。これでいけるんじゃねって。ベルトいらんやん。外れる心配ないし。ここから始まったんよ。

Y:それは知りませんでした。

N:これを作ったのがmilestoneをはじめた2014年の翌々年かな。clefさんの代表の冨田さんと初めて会って食事する機会があって。その二軒目に行く途中には、「お互い頭につけるもんやし、なんか一緒にやろうや」って話になってた。

Y:意気投合、早っ(笑)

 

N:自分らで企画して、お互いに写真撮ってモデルして。やろうとしてることは一緒やって思えたとこがあったから。次のハット002があって、003でキャップに移ったわけ。これも同じようにヘッドランプが挿せるけど、まだトレランには全然入ってなくて、キャンプとかゆるい感じで。当時は、まだイベント出店とかしたこと無くて。GO OUT CAMPに連れて行ってもらって「そこでやったらええやん」言うてくれて、間借りしてテーブル一つにヘッドランプと帽子を並べてたんよ。元々はセット販売しててん。単品が4500円、セットで5300円くらいだったかな。

Y:セット安っす!価格設定のしくみがわからへん(笑)

N:お互いのオンラインだけで、卸しなしでやってて。その後、迷彩や横をメッシュにしたり、ひも付けたり、色々やっていったわけ。

その時はまだclefさんのタグもついたダブルネームで。そしたらある時、帽子だけでもカッコいいから、このライトの穴が開いてるギミックなしでも買いたいってお客さんに言われて。ほな一回やってみようかなと思って。やるならmilestoneとして帽子を出したいなと。でもclefさんのところは、基本的にOEMじゃないし。やるならダブルネームでしかやりませんってことやったから。向こうも自分のブランドを広めたいやん。っていうてたんやけど、うちだけ特別にやってあげるいうてくれてん。

Y:うちだけ?

N:そう。うちだけ。帽子の内側に入ってるclefさんのロゴのエンボスとかも「うちのは入れないでいいです」ってやってもらってできたのが008、009あたり。

そしたら、結構反応が良くて。その後、clefさんの事務所でこのパリッとした素材に出会って、自立するくらいのこの生地感に一目惚れしたんよ。つばにワイヤーが入ってるから、裏に何かメッセージ入れたいなと思って「LIGHTING YOUR WAY」をブリっと入れたら思いのほか良かった。それで010の最初の2色マスタードブラウンとブルーグレーができた。

Y:今でもやってるやつですね。一期生が超ロングセラー。

N:今みたいにmilestoneの事務所にスワッチ(生地帳)がなかったから、clefさんの事務所で「よし、今日はええの生み出すぞ」って行ってからデザイン決めてた。何個までいけるかなって。

Y:なかなかないスタイルですね。相手の事務所に行ってから企画する(笑)

 

N:メッシュはこの色にして、糸これで、ロゴはここに入れて、ってずっとやっててん。

最初は「81」のタグも付いてなくて。ほんまにわからん程度にマイナーアップデートはされてる。現行モデルが4.0くらいかな。

冨田パイセンとは公私ともに仲良くしてもらって、スキーやスノボ一に一緒に行って、めっちゃいろいろアドバイスしてくれる大先輩。同じのばっかりやったらみんな飽きてくるから「次のロゴ作った方がええで」て言うてくれたのも、実は冨田さん。

Y:「M」と「S」のワンポイントロゴですね。現行の帽子のかたちはいくつかパターンがあるので、違いを一覧にしてみました。(写真参照)

N:わかりやすいね。つばの横幅を少し広めにして、日本人の頭に合う深めになってるのもclefさんのかたちなんやけど、頭のサイズで帽子選びに悩んでる人には喜んでもらえてるのかな。一回かぶったらリピーターになってくれる人もいてるし。

Y:総合のアパレルメーカーにいたのでわかりますけど、帽子の売り上げ比率がこんなに高いってセオリーから外れてますよね(笑)ぶっとんでるなと思う。

N:今のmilestoneがこうしてやらしてもらえてるのは、帽子があってこそやと思ってるし、すごく重要な役割を果たしてくれてる。ほんまclefさんのおかげ。

Y:ほんまですね。

 

SNSの時代

 

N:SNSで走ってる投稿を見たら、誰か一人くらいはかぶってくれてる。お店の人も「帽子を山でよく見ますよ」と言うてくれる。老若男女関係なく、ヨッシー(吉田)の息子もかぶってくれてるし。うちの息子は全然かぶらへんけど(笑)

Y:(苦笑)

N:帽子は広告塔やね。有名選手がスポンサー名が入ったのをかぶってるみたいに。けど、うちは自分からみんながかぶってくれるから有難い。

Y:ヘッドランプは夜しか出番ないですもんね。しかもどこのブランドかわかりにくいし。

N:電球色やからうちのランプってわかるんやけど(笑)。

Y:帽子はSNSの時代に合ってる気がします。

N:SNSといえば、カタログのモデルもしてくれてる@sayaxx_xの影響力は半端ないなと思う。彼女のフォロワーは多いし、一緒に走ってる仲間が帽子かぶってくれたり。そういう人に出会えてほんまラッキーだったなと思う。良い写真を撮って、彼女のPRにもなればいいかなと思ってるから、東京行ったら撮らしてもらうし。お互いWinWinじゃなくて、こっちのWinの割合が多いんちゃうかな(笑)有難い大事にしたい関係性やなと思う。まじで。そんな人おらんと思う。

Y:ほんまですね。馴れ初めはなんでしたっけ?

N:青梅市でやってるトレランのイベント「TRAIL OPEN AIR DEMO」に出店してた時に、友達を6人くらい連れて来てくれたんよ。帽子見て「これカワイイ」て。「じゃあ私も一緒に買う」ってその友達たちと買ってくれて。そしたら@sayaxx_xに「私6人に紹介したんで、1個サービスでください」って言われて(汗)。でも、イベント終わってSNSチェックしてたら「あ、この人凄いひとやわ」と思って。うちの帽子かぶってくれてるやんって投稿見てたら、そのカラーばっかり注文が来て。こんなに反響あんねやと思ってビビった(笑)。

Y:まさにインフルエンサーですね。

N:ほんまに。SNSでは、はっちゃけた姿も見るけど、ほんまはすごい考えて行動してる人なんやろなと思う。

Y:@sayaxx_xがかぶってくれるようになってから伸びた感じします?

N:伸びた。ほんまに伸びた。

Y:それが肌感でわかるくらいってすごいですね。トレランだけじゃなくてロードランナーにもファンがいますもんね。

N:あそこで出会って、そのまま流してたらこんな風になってなかったから、連絡してよかったなっと思う。今もよくかぶってくれてるし。いつも思うねんけど、朝5時集合で、Tシャツ短パンで撮影やってくれるってなかなかないで。次のナッティショーツ2.0とか、新作のTシャツの撮影も、嫌な顔ひとつせえへん。ほんまに嬉しいし有難い。

Y:良い人にめぐり逢いましたね。

N:ほんまにほんまに。今年の新しいカタログには、ニューフェイスのかづさんも載るし、楽しみやな。

Y:しいたけ屋さんも、まんちゃんも。3月末くらいでしたっけ。カタログの仕上がりが楽しみですね。

 

 

後編に続く

 

 

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