第21回:おしえて!マイルスト~ン「重ねる楽しみ」

2024/09/25 UP | POSTED BY milestone

この連載は、milestoneのアイテムを作ってきた二人(西岡&吉田)の話を(#水曜ぶどう坂練 を一緒に走っている)ライターの萩原が聴いて、深堀りしていく架空のポッドキャスト番組です。

西岡(以下、西):はい、皆さんこんばんわー! milestoneの西岡です。

吉田(以下、吉):吉田です。

萩原(以下、萩):ライターの萩原です。

西:今日はいいお酒があるんです。北海道の東側、斜里岳の麓で宿とトレランショップをしてはるマンディルさんから、じゃがいも焼酎を頂きました。嶋田さん!聴いてますか?

吉:嶋田さん、ありがとう!

萩:嶋田さんとは来阪された際に、ぶどう坂を一緒に走りましたよね。今度、夏合宿をしに斜里岳に行きたいなあ。

西:milestone TERADACHOの1周年のお祝いに贈って頂いたんです。嬉しいよね。それをこうして飲みながらお話できるっていうのは幸せやね。そして『おしえて!マイルストーン』も21回目。大谷翔平に負けじと記録更新中ですね。ネタは尽きないね。

吉:第100回になったら公開収録しましょう。

萩:だいぶ先ですね(笑)

西:今回収録してるのは、8月下旬なんですけど、今まさにフランスはシャモニーで世界最高峰のトレランレースUTMB(ウルトラ・トレイル・デュ・モンブラン)が開催されてます。

西:100マイルの方はこの週末スタートですね。パリ五輪の男子マラソンでの走りが記憶に新しい大迫傑選手が、MCC(40㎞、累積標高2,366m)に出場されてました。1,100人中総合52位でゴール。高校と大学の後輩にあたる上田瑠偉選手が動画で追いかけてるのを、良い関係だなと思ってSNSの投稿を見てました。

萩:知名度のあるランナーのトレイルランニングへの参加は嬉しいですね。

西:あと期待の若手、近江竜之介選手がOCC(57㎞、累積標高3,498m)を走ってます。先ほど24位だったので後半が期待されますね(最終リザルト総合21位)。そうやって日本の選手が世界で勝負してる姿を見るのはすごく嬉しいし、もしかしたら我々のヘッドランプつけてくれてる人もいるだろうし。

吉:ヘッドランプは瑠偉君も竜君も使ってくれてますからね。

西:実は私も2019年に土井陵選手が走ったときに出店も兼ねて行きまして、サポートというよりは一緒に撮影班して同行させてもらって。

ちょうどその年は、小原(将寿)君が総合6位になった年でチームAnswer4も来てたし、鏑木剛さんが50歳の”NEVER”チャレンジっていうことで走っておられました。

吉:豪華な年でしたね。

西:またいつか出店なのか出走なのか応援なのか、行ける日が来ることを願って今日はこの辺で。

萩:ちょっと、待った~! 今日は新しいアイテムの話が聞けるということで来てるんですけど。

 

・強度をアップデート

 

吉:ですよね。していきましょう。これが配信されるのは9月25日ですけど、10月に出てくる子が三人いてます。

西:まず9月下旬から10月初旬には、もう皆さんご存知の Fast Trail Glove。

吉:2023年ベスト・トレイル・グローブ賞にもノミネートされた(笑)

西:milestone調べですね(笑)おかげさまで大変ご好評いただきました。何がそこまで評価されたんやろね? 

吉:やっぱり2 in 1というところかな。

ミトンはミトン、薄手のフリースのグローブ単品っていうのはそれぞれありますけど、二つで一つっていう使い勝手の良さかと。トレイルランニングにベストなグローブとして企画して、欲しい機能が全て入ったと思ってます。お客さんも同じ気持ちで使ってもらえたのかなって思います。

 

西:既にシリーズ化されたものじゃなくて、初めてのジャンルは、ぶっちゃけ生産数もビビるわけ。こんだけいって(作って)大丈夫?って。でも結構早かったよね。かと言って反応が良いからすぐ増産というわけにはいかなくて。

吉:生産のリードタイムが結構ありますから。

西:去年はもう無いの?って色んなとこで言われましたけど、今回は潤沢にあるはずです。

吉:詳しい開発過程については、バックナンバーを読んでもらうとして。

萩:第10回「山で”はやく”動くなら」ですね。

吉:一点改良されたことろがあります。去年の段階では、何度も試作を重ねて出来る限り強度を高めてリリースしたんです。でも、いざ販売して皆さんに使って頂いてる中で、濡れた状態でさらに走りながら荒く引っ張ったりすると「破れました」「糸が切れました」っていう声があって。

萩:正しい脱ぎ方の解説もありましたよね。

吉:じゃあ、どうすれば強くできるだろうって製造工場さんと一緒に探ったんです。生地変えてみたり糸を変えてみたり。出した結論としては、ボンド糸と呼ばれるより強い糸で縫製してます。いちばん破れやすい親指周辺はダブルで縫ってもらってます。わざと荒く使ってみたりしましたが、相当強度は上がってます。それでも無茶したら破れるので、普通に使って頂きたいですけど。

西:より良い物を作ろうという気持ちでマイナーアップデートしてます。ホントに使いやすくて、海外の方からも問い合わせをいただいてます。いつ出るのかと今日も問い合わせがあった次第です。もうすぐだよっていう話はしてたんですけど、実は9月末に販売開始が決定しました!

 

・新色すずめ

 

西:二番目がCloud Hoody。第12回「雲をかたちに」でもお話ししたポーラテック社のアルファダイレクトを使用したアクティブ・インサレーションです。前回はクロウブラックという黒色とピーコックグリーンの二色でした。

吉:カラスとクジャクですね。

西:おかげさまでこちらも好評だったので、新色を追加することにしました。色目で言うと茶系ですね。色名は鳥の名前シリーズで、名付け親は吉田さんでしたね。

吉:公園にも沢山いる身近な鳥で、鳩よりも小さく、チュンチュンと鳴く。

西:ツバメではなく?

吉:スズメでした(笑)スズメブラウンです。

西:鳩はビジョン、ツバメがスワロウで、スズメはスパロウ。なんだけど自分の子供なんで、親しみやすさを大事したいと思って。

萩:スパロウって聞くとジョニー・デップの海賊映画のイメージが先に来ちゃいますね。

西:イメージしやすい馴染みのある方で名付けました。和名のワサビグリーンや、ヨモギグリーンも既にあるし、英語にこだわらず今回はズズメブラウンで。男性にも女性にも受け入れられやすい色になったかな。

吉:ユニセックスなmilestoneらしいアースカラーになりましたね。

萩:今年の冬も活躍しそうですね。

吉:去年の冬から今年の春先にかけて、実際に製品を使い倒しましたね。

西:どんなフィールドで?

吉:もちろんトレイルランニングを想定してたんで、冬のトレランはもちろん。インナーにはメリノウールのdaybreak T-Shirtsを着て。一番良かったのは、今年の冬1月に小座街道(和歌山県上富田町から串本町まで全長80キロ)というロングトレイルを1泊2日で歩いた時でした。着っぱなしでいけたので、デイブレイクな人たちに是非使ってもらいたいです。

西:デイブレイカーやね(笑)daybreakシリーズはハイクやバイクとかのシーンでも着てもらいたいなというところがあってXLまで展開してるんす。色んな体型の方に合うように。

吉:同じようにクラウドフーディにもXLサイズを追加しました。

萩:昨シーズンの冬のランではずっと使ってましたけど、この夏にはアルプスのテン場で朝晩寒いときも全然使えました。ダウンまで要らなかったので。

西:冬の行動着だけじゃなくて、夏山ハイクの防寒着としても使える。北アルプスでフィールドテストしてくれてたよね。私なんかは、冬の寒い期間は会社で事務作業してるときも着れるし。何ならお普段着としても。

吉:ホンマに、ひと冬ずっと着てましたよね(笑)

萩:去年の色は無くなるんですか?

吉:有ります。三色全サイズが揃います。カラスとクジャクとスズメが一堂に会します。

 

・新色バジル

 

西:最後に今年6月に出したDaybreak Long Sleeve Shirtsの話を。我々としてもチャレンジだったんですけど、dayBreakシリーズとして長袖シャツを出したんですよね。詳しくは第17回「新しい夜明け」を見てもらうとして。おかげさまでこちらも好評で、もう在庫として残ってるのは小さいサイズだけ少量という状態です。そこで、新たに新色を追加します。バジルです。

吉:ご想像の通りグリーンです。間違いない色ですね。皆さん好きだと思います。

西:背面のループはアクセントカラーのオレンジです。

萩:このループ、主張が強いかなと思ってたけど、実際着てるとあまり気にならないですね。ザックも背負うし。

西:さりげなく、わかる人はわかるくらいで良いかなと思います。今回発売するのは薄いグレー色のオーバーキャストとバジルの2色だけになります。10月の中旬くらいに揃う予定ですので、是非このバジルもチェックしていただけたらと思います。

吉:dayBreakシリーズはハイカーの方や、自転車に乗ってる方とかアウトドアで遊んでる人たちにより届けばいいなと思って出したわけなんですけど、クラウドフーディはどっちでもいけると思うんです。この冬の寒い時期には、トレイルランナーは、クラウドフーディの上にオニオンフーディを重ねて。ハイカーは、クラウドフーディのフードを出してデイブレイクシャツを重ねてトレイルを歩いたり、自転車に乗ってもらったらちょうど良いかなと思うんです。

萩:重ね着で温度調節ですね。選択肢が増えて色合わせの楽しみが増えますね。

吉:ついでに手にはファーストトレイルグローブをはめてもらえたら最高やなと。

西:うまいことまとめたね(笑)

 

・リスナーの皆様へプレゼント

 

西:「おしえて!マイルスト~ン」のステッカーを作ったので、リスナーの皆さんにプレゼントしようと思います。milestone TERADACHOに来て「おしえて!マイルスト~ン」聴いてます(読んでます)って言っていただければ差し上げます。

萩:それ良いですね!ラジオっぽい(笑)直接声を聴けるのは励みになりますね。

吉:遠方の方は、オンラインショップの備考コメント欄に「いつも読んでます」って一言添えて頂ければ、商品に同梱させてもらうのはどうでしょう?

西:それでいきましょう。9月25日から12月25日まで年内3ヶ月間。無くなり次第終了。

吉:キャンペーン期間長いなあ(笑)ちなみに200円(税抜)でも販売してます。

吉:あとは僕らがイベント出店をしてる時に声を掛けて頂ければ。出走する大会やレースなんかでも持っておくようにしましょう。

西:耳元でささやいてもらいましょう。吉田さんは11月に「仙元山100」に出走予定だそうです。

吉:また100マイルを走らせてもらいます。

萩:元気やな〜

吉:けど、走ってる最中は持ってないですよ(笑)

西:もし持っててもビショビショやね。汗で濡れて(笑)

吉:話は尽きないんですけど、今日はこの辺ですかね。いやあ、アウトドア・アクティビティって本当に良いですね。それでは、さよなら。

西・吉・萩:さよなら、さよなら。

 

今回は、これからの時期に重ねたくなるシャツ、動的保温着の新色とグローブのアップデートについて教えてもらいました。ようやく秋らしい風を感じるようになりましたね。野外活動には最適な季節ですが、読書の秋でもあります。今年上期の芥川賞を受賞した松永K三蔵著『バリ山行』は六甲山が舞台です。仕事のもやもやを抱えた会社員の主人公が、バリエーションルート山行をする先輩と出会う、とても身近に感じる物語でした。レースや登山に忙しい季節ですが、天候が崩れた日にはたまには本でもいかがでしょう。

それでは、来月もお楽しみに。

 

文・構成/萩原 健

 

 

 

 

 

 

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