第24回:おしえて!マイルスト~ン「あなたにとってのマイルストーン」
2024/12/26 UP | POSTED BY milestone
この連載は、milestoneのアイテムを作ってきた二人(西岡&吉田)の話を(#水曜ぶどう坂練 を一緒に走っている)ライターの萩原が聴いて、深堀りしていく架空のポッドキャスト番組です。
・夢を叶えた年
西岡(以下、西):皆さん、こんばんは! milestoneの西岡でございます。
吉田(以下、吉):こーん、ばーん、はー! 吉田です。
萩原(以下、萩):それ聞いたことある気がする(苦笑)
西:年の瀬12月です。今回は、今年一年を振り返ってみたいと思うんですけど。「おし!マイ」1月の第13回から11月の第23回まで、いろいろありましたね。
吉:下記の赤字のタイトルをクリックするとバックナンバーが閲覧できます。
第13回「ドゥー・バップしてる?」4,000字
第14回「広く長くずっと」3,700字
第15回「キャンバスになるもの」5,800字
第16回「“友達”を探す旅」8,200字
第17回「新しい夜明け」9,000字
第18回「RUNの前にあったもの」9,900字
第19回「MUSICの余韻と次のRUNへ」5,900字
第20回「遊びが仕事?仕事が遊び?」7,200字
第21回「重ねる楽しみ」4,700字
第22回「GHTって何?」7,700字
第23回「新しい”S”って何?」5,000字
西:文字数まで書いてくれてるやん。
吉:これはハギの涙の数やね。
萩:(笑)
西:吉田さん、一年を振り返って印象的な回はありますか
吉:自分としては、第16回ジェリーさんの回かな。自分の夢が叶った瞬間ですね。
西:というと?
吉:僕はmilestoneに入社する前から、ずっとジェリーさんのアイテムが好きで、ジェリーさん自身にも憧れてたし。先日スレッズに「あれからもう10年かあ」って雑誌ポパイの表紙を上げてはりましたよね。僕はあの特集にガーンっと食らったクチで。
萩:その投稿見ました。「ポパイの遊歩大全’14」の写真ですよね。
吉:誌面で紹介されていたジェリーさんのハイキングスタイルがカッコ良くて。当時、重たい登山用品を揃えてた自分が、ULハイクに目覚めるきっかけになりました。ジェリーさんと一緒に仕事ができて、コラボアイテムも作れたし、なのでこのインタビューも印象的でした。
西:ジェリーさんがまさか寺田町に来るっていうのがさ、すごいよね。また2年後に個展をやろうっていう約束もしてくれたから。一回きりじゃなくて、次に繋げていくからこそお互いの関係性を築けると思うし、俺らもそれまでまた頑張りたいなと思うし。
吉:イベント前にゲストの方にインタビューして、「おし!マイ」で先に深掘りしてからイベントを迎えるっていう流れがここから出来ましたよね。
西:ハギちゃんはどう?書き手として。
萩:「おし!マイ」は始まって丸二年になりました。一年目は全部新しいアイテムで毎回不安でしたけど、二年目になってようやくやり方に慣れてきた感じです。と思ったら、ゲストにインタビューという新しい試みが始まったので、やっぱり慣れないですね(笑)
夢が叶ったと言えば、第13回のGHTプロジェクトの話で登場した根津さんって、プロのライターじゃないですか。根津さんの書く記事を今までずっと読んでた側なんで、その人の話を自分が聞いて文章にすることになったので、実は緊張感ありました。
西:それは確かにそうやね。赤ペンも入ってたよね。
萩:そういうのも、読んでもらえたってことなので嬉しいです。
西:私の思い出に残ってるのは第18回と19回にあたる「RUN+MUSIC」というイベントが出来たこと。ビッグネームの二人を呼んで、お客さんが集まらなかったらどうしようっていう不安もあったし。インタビューしたり、俺とヨッシーで告知動画を撮ったりして、できることはやったつもりで。結果、大成功に終わりました。たくさんの人に来てもらって盛り上がったやん?めちゃくちゃ面白かったよな。(石川)弘樹さんがめちゃくちゃ楽しんでくれてて。
吉:お客さんもトータル100人ぐらい来てくれてました。
*イベントは前半と後半の2部構成で行われた。写真は後半のあとに撮影
西:なんと、来年もやろうって話になってます。2025年の6月29日(日)、カレンダーにチェックマークを入れておいて欲しいね。毎年6月末の最終週と言えば、くらい恒例になればいいな。
プロダクトを作って世に出すっていうのも、もちろん毎回不安と期待があるんだけど、違う角度の不安と期待があるね。
吉:アウトドアメーカーがやるイベントではないですよね、普通は。当日、何人かの方から「西岡修平の夢がついにカタチになったな」って言われましたよ(笑)
西:夢が叶ったと言っても過言ではないです。みんなが楽しそうにしてる顔を見れるのは本当に嬉しいよね。盛り上がってワーッてやってくれて。そして何より、周りから苦情がなかった安堵感たるや。正直めちゃくちゃ気にしてたからね。おまわりさんが来たらどうしようかと(笑)来年もどんどん新しいことにチャレンジしていきたいね。プロダクトしかり、イベントしかり。
吉:どんどん夢見て、どんどん叶えていきましょう。
西:思えば「RUN+MUSIC」で(桑原)慶さんと弘樹さんがここに来て、一緒にいろんな話ができたよね。その時に勢いで慶さんが出走するBAMBI100のペーサーに、弘樹さんどうですかって、やりとりがあったよね。そしたら、弘樹さんがマジでBAMBIの会場に来てくれて。足を痛めてたからペーサーはできなかったものの、本部にも平群エイドにも行ってくれてさ。
萩:トレラン界のパイオニアが奈良県平群町に(笑)
西:普通ないよね、マジで。そういう連鎖というか、意図せず伏線になってたよね。業界にとっても、みんなにとっても良かったなって思う。思い出に残る場面でした。
吉:「え?本物?」ってなってましたもん(笑)
西:サプライズで弘樹さんが来るっていうのは、土井さんや他のプロジェクトメンバーにさえ、前日まで言ってなかったんで。
吉:キリアン(ジョルネ)聞いてますかあ~?
西:呼んじゃいますか?(笑)でも今はシューズブランドで忙しいからね。
吉:プロモーションに寺田町来てもらおう(笑)それにしても、三者三様に夢叶えてますね。
西:「おしえて!マイルスト~ン」やってて良かったね。大変だったけど。
吉:いやあ、惜しいですね、こうやって終わっていくのが。
萩:終わるんですか!? なんか去年も聞いたような、このくだり。
吉:続けていきましょうよ、これは。「おし!マイ」読んでますよって、ちょいちょい言われますから。
西:続けましょう、続けましょう。先日、緑地公園を走ってたら、お店に来てくれたことのあるお客さんと偶然出会って。「おし!マイ」いつも読んでますと。「実は僕、音声メディアが苦手なんです。でも活字にしてくれていると読めるので、有難いコンテンツなんです」って言ってくれて。嬉しいし、やる意義があるなと思いました。
萩:励みになりますね。
西:お客さんを呼んで、公開収録やりたいね。
吉:ファン感謝デーですね(笑)
・ハイクの年
吉:今年はハイカーのみんなとよく遊ばせてもらいました。山と道京都のメンバーやpeg.のマサル君だったり、ムーンライトギア大阪のチームとは「ムーンストーン」という新しいコラボイベントでお客さんと一緒にナイトハイクして。夜も交えたハイクの楽しさをお客さんに知ってもらおうっていう動きを、来年もしていくつもりです。
今年dayBreakシリーズを出したことが大きくて、トレランだけじゃなくハイクも僕らは本気でやるよっていう年になったかなと。
西:OMMに出店も出走もして、知った人達が主催してるわけじゃないすか。色々勉強になるし、繋がりがあってこうして一緒に遊ばせてもらえてるのはありがたい話。初めてOMMに参加する人に向けての講習会「俺達のOMM」を、milestoneTERADACHOを会場にして出来たし。先日も講習会に参加してくれた人を対象にしたクローズドのイベントではあったけど反省会もしました。地図を見ながらどういうルートを辿ったかっていう話をみんなでして盛り上がったよね。
あと僕は今年、渓流釣りデビューをしました。釣り具屋の息子がようやく釣りの楽しさを感じられた。来年も3月からもガンガン行こうかなと。
吉:眠れる獅子が起きましたね。48年間眠ってたけど、ついに。
西:釣具屋に結構通ったからね。得意先ではあるんですけれども。
吉:そのムーンライトギアのメンバーと一緒に12月13日(既に終了)にフォトグラファーの一瀬圭介さんをお招きしてトークショーを行います。福島県の安達太良山を拠点に活動されていて、その場所の魅力を発信してはる方です。10月に「TRAIL HEAD 軽量登山最前線 ロングトレイル Vol.5」っていう雑誌(三栄)が発売されています。
萩:雑誌「RUN+TRAIL」の別冊シリーズのムックですよね。
吉:ULハイクやファストパッキングのアクティビティやルートを紹介してるんですけど、今回のvol.5の中では、安達太良山から吾妻っていうルート(ATA)をムーンライトギアのメンバーが歩いた記事が載ってるんですよ。トークショーにはムーンライトギア大阪の中土さんと代表の千代田さんが一緒に来てくれます。
西:いろんな人の繋がりでこんなんやったらどうか、あの人を紹介したいとか、飲食のイベントもそうですし、物を売るだけじゃなくてコトを提案できるようになったmilestone TERADACHOが本当に嬉しくて。なんかいつも面白いコトやってるやん、みたいに思ってもらえたら嬉しいし、是非みんなに来てもらいたいですね。
吉:まさに今収録してるのは、しいたけ太郎(新鮮しいたけ おかもと)さんのイベント(11月24日開催)の直後ですし。
萩:ブランドのミッションを決めたって言うてはりましたよね。
吉:はい。「アウトドア・アクティビティをより快適に行うための商品や環境を提供し、人々の生活を豊かにする」これがmilestoneのブランドミッションです。
萩:イベントを行うっていうのは、環境を提供してるってことですよね。
吉:物を作って売るだけじゃなくて。だから僕らはずっと遊び続けなあかんなって思ってます。
萩:それもまた「Lighting Your Way」ですね。
・新コンテンツPodcast番組が誕生
西:来年からポッドキャストを始めます!
吉:この「おし!マイ」は架空のポッドキャスト番組っていう設定ですけど、本当にポッドキャストをやったらハギの立場はどうなるんですか(笑)
西:OMMに向かう道中6時間の間にいろんな話をしてて。商品開発の話だったり、あれがどうなったこうなったとか。流れでポッドキャストの話になったんよね。僕の役目は良い音質で録ることだとか、ビジュアルを作ってロゴや見え方やカタチ作りをしていく。じゃあ中身はどうするよ?と。そしたら吉田さんが、これは鮮度が売りちゃうかと。30分間番組を毎週月曜朝録りましょうって言うわけ。なるほど、それも確かにありかも、と。milestoneの今を毎週お届けする番組タイトルを、吉田さんの方からお願いします。
吉:「週刊マイルストーン.COM」です。
萩:説明お願いしても良いですか。
吉:名前はその番組の体を表さなあかんと思ってるんです。まず毎週やるぞ、と。マイルストーンについて喋るぞ。.COMっていうのはそういうのを発信するメディアですよっていうことで。
西:本当のmilestoneのURLは、milestone81.comなんですけれども、あえてこの81なくして。だから検索したら、全然違う会社が出てくるので、そこは気をつけていただきたいです(笑)2025年1月からスタートです。
吉:実は西岡さんから、結構前からポッドキャストでやりたいって言われてたんですよ。でもその度に、濁してました。ご存知のようにやることがどんどん増えていくわけです。お店をオープンしてみれば、月一回くらい土日も開けなあかん。せっかく開けるならお客さんが来てくれるようなイベントを仕掛けようと。飲食のイベントだけじゃなくて、トークショーや個展もやってみたり。やることが雪だるま式に増えていく中でポッドキャストもって言うから、ちょっと待ってよと。
萩:情報発信は「おし!マイ」も既にあるし。
吉:そう。別日にポッドキャストの収録も編集もしてたら、もう24時間365日がmilestoneになってしまう。「蟹工船」やんって(笑)
萩:劣悪な労働環境の描写が秀逸なプロレタリア文学の代表作ですね(笑)
吉:のらりくらり今まで言い訳してたんですけど、OMMに向かう車で西岡修平の本気を感じました。やるからには僕もちゃんとやりたいけど、もうこれ以上プライベートを裂くのは大変過ぎるので、それならショートコンテンツで。僕も西岡さんも為になるような豊富な知識があるわけではないじゃないですか。いつも聴いてるポッドキャスト番組のRyuG(と松井さんがMCの「エスカレーターに乗るトレイルランナー」)とかジャキ兄(と小林さんがMCの「テングラジオ」)みたいに面白いわけでもないし。僕らがやってリスナーの方がオモロイってなるのは鮮度かなと。今何してるんか知れるなら、milestoneに興味ある人は聴いてくれるかなと思って、自分から毎週やりましょうと。
西:びっくりした(笑)毎週って。
萩:月曜日に収録して、いつ配信するんですか。
西:録って出し。月曜配信。それは俺がちゃんと編集して、イントロとアウトロの音源を足してアップするつもり。
吉:製品開発であったりとか、イベントに出店してきました、レース走ってきましたとか。西岡さんなら大阪マラソンに向けて、練習しましたとかでもいいですよね。
西:特にないのも良いかな。最近どうよ、みたいな。何か気になる話がある?とかそんな日もあってもいいと思う。
萩:水曜日のアクティブレストで何してたとかもありますよね。
吉:あるね。それこそ開発中の話もしたらいいと思うんですよ。こんなん考えてて、みたいな。
西:コシヒカリにしても早く情報を出さなあかんなと思って。早すぎてもあれやけど、待ってるお客さんもいるから、これぐらいのタイミングで出すっていう予定の告知も大事かなと。いろいろ仕込んでるものがあるから、ちょっとずつでもね。
吉:レインウェアやってますよー。
西:春のレースに向けてレインウェアを探してる人もいるかもしれないし。そういう人たちに向けてね。
萩:リアルなポッドキャストは週イチで鮮度を大切にするということであれば、月イチの「おし!マイ」の方はさらに深掘りした内容で棲み分けをしていきたいですね。
西:製品開発の詳しい話は「おし!マイ」に誘導していこう。
吉:30分じゃ足りないし、製品のことはしっかり読んで理解してもらいたいですからね。来年の一発目の「おし!マイ」はめちゃくちゃ深く掘ってほしい。2月の頭くらいに発売予定のレインウェアです。社運が掛ってますから。
西:その次も決まっているよ。コシヒカリバージョン2のパーゴワークスコラボ。今日もお客さんで買いに来た人がいて。Mt.FUJI100に出るのに「ネット見ても売り切れ、どこも売り切れやから、もしかして新しいの出るんちゃうかなと思って情報を取り上げました」って。メールやったら答えられへんけど、顔が見えてここまで来てくれる人には良いかなと思うから、実は準備してるんですって伝えました。
・10周年記念カタログ完成
西:ちょうど今、10周年カタログを制作中で、この記事がアップされる頃にはカタチになっているはずです。今回は記念すべき10周年特別版です。はじめは通常の製品カタログと10周年記念冊子を別軸で進めようとしていたんですけど、合体させて無料配布できるようにすれば、より皆さんに読んでもらえるかなと思って。
萩:いつもとサイズも変えて特別感が出ましたよね。しかも60ページのボリューム満点の内容。
西:10年間の「10エピソード」を作るにあたって、過去の「おし!マイ」からピックアップした部分もあったけど、これまでテキストとして残してきてるからこそ、振り返られるよね。
吉:そうですよね。一つ一つがマイルストーンになってますよね。
西:ええこと言いはりますね(笑)今回10名の方を撮影してインタビューしてるんだけど、それをハギに文章化してもらって、上がってきたものをヨッシーがチェックしてくれて、俺も毎週デザイナーのKくんのアトリエに詰めて、ようやく見えてきて来たところです。出来上がりをmilestone TERADACHOやお近くのお店でチェックしていただけたらなと思います。
萩:これまで製品カタログは3月末の完成でしたもんね。
西:細かい話すると本当は2024年がmilestoneとっての10周年なので、遅れてしまってはいるんですけど、2025年頭からすぐ手に取ってもらえるようにしたいと思ってます。
カタログにはまだ世に出てない新製品情報も載ってますからね。4色の「ふーはっふふーひー」とか。
萩:文字でヒント伝わるかな(笑)
吉:今年は実はもう一つ会社としての転機がありまして、3人目のメンバーが入りました。
なんと西岡さん(女性)が。今、出荷業務をやってくれてます。大奮闘してくれますよね。
西:慣れない商品名が色々ある中で、時には間違い(笑)
吉:時には涙して(笑)
西:聴いてますかあー?!
吉:また新しい仲間が入って来たらいいですね。
西:そんな会社を大きくするつもりはないんやけど、いい感じにちょっとずつ大きくいうか、やっていけたらいいかなって。自分らのフィーリングや感覚だったり、求めているような人材に会えたら、前向きに考えたいと思ってますよ。
萩:もしかしたらリスナーの中にもいてはるかも。
西:スペシャルなスキルを持ってる方とか、人に負けないこういう技術を持ってますみたいな方は履歴書送っていただければ。
吉:今日はこの辺ですかね。
西:では、良いお年を。また来年お会いしましょう。
西・吉・萩:さよなら、さよなら、さよなら。
今回は今年一年を振り返りました。新商品や来年の新しい動きも楽しみですね。
10周年を記念した特別なカタログもようやく完成します。インタビュー記事のお手伝いをさせてもらいましたが、その中で「過去10年、あなたにとってのマイルストーン(重要な出来事や節目)を教えてください」という質問がありました。「マイルストーン」とは偶然の出来事というよりも、それに対して自分がどうしたのか、何をやってきたのか、なのだと感じました。自分が成し遂げたこと。小さくとも日々積み上げてきたこと。それが自分の未来や進む道を照らすはず。その光は意図せず誰かの助けとなったりもして。続きは10周年カタログで。
今年やってきたことが、きっと来年を明るく照らしてくれるはず。
一年間ご愛読有難う御座いました。来年もお楽しみに。
文・構成/萩原 健